「図書の修理講習会」におじゃましてきました!
2017.06.15
八戸ブックセンタースタッフのnaoです。
これまで、フェイスブックで学校図書館にまつわるレポートをご紹介してきましたが、今度からはこのブログにアップしていきます!
今回のブログは、平成29年6月6日に八戸市立図書館で開催された「図書の修理講習会」のレポートです。
この講習会は、八戸市内小中学校の地域密着型教育コーディネーター(学校ボランティアの取りまとめなどを行っています。以下、”コーディネーター”)と学校図書館ボランティア(以下、”図書ボランティア”)の方を対象としたものです。八戸市立図書館の職員が講師となって、開催されました。
修理に手間がかかるもの、修理が不可能なものなどは別ですが、単純にページが破れたものや外れたものなどであれば、技術を習得することで修理し、再び図書館内に置いて、長く子どもたちに読んでもらうことができます。
今回の講習会は、基本的な図書の修理方法を学ぶものです。
図書館職員から修理方法の説明があったあと、参加者が持参した本を実際に修理しました。
例えば、外れたページをセロハンテープで貼り付けていた場合……
まずは、セロハンテープをはがしていきます(繊細な作業……)。
はがすと紙が薄くなってしまう場合もあるので、必要に応じて専用のテープで補強をします。
テープにも種類があり、ページの紙質などにあわせて使用していました。
また、外れたページの”のど”の部分には、もともとついていた接着剤が残っている場合があります。
紙やすりを使ってていねいに落としてから接着剤を新たにつけることで、小口部分がそのページだけ飛び出すことを防ぎます。
使いやすいように小さな筒に巻きつけた紙やすり。
あとから参加者の方にプレゼントしていましたが、みなさん大喜びでした!
このように、実際に修理のようすを見ながら、具体的な修復方法を学んでいく講習となりました。
背表紙がはがれてしまったときや、水に濡れた本の直し方のほか、表紙カバーをどう生かすべきかという質問にもアドバイスがなされていました。
現在市内の学校には学校司書3名がまわっていますが、今回のように、基本的な図書の修理方法などを学び、コーディネーターやボランティアの力でできることが広がっていけば、学校図書館の環境もよりよくなっていきそうです。
個人的には、今回の講習会を取材することで、本のしくみにも興味がでてきました。本を修理することは、本をよく知ることにもつながるかもしれませんね。
今回の修理方法は青森県庁のウェブサイトで公開している「学校図書館活性化マニュアル~できることから始めよう~」の「第4章 ノウハウとテクニック」の内容を基本としています。以下のページで公開しているので、気になった方はぜひご覧ください!
http://www.pref.aomori.lg.jp/bunka/education/gakkou-toshokan_manual.html