没後20年……自然を愛した詩人・村次郎を偲ぶ。

2017.11.13

こんにちは!スタッフnaoです。

このブログをお読みになっているあなたは、村次郎をご存知でしょうか。大正5年に生まれ、鮫にあった旅館・石田屋の主人を務めながら詩をつくった、八戸出身の詩人です。亡くなった平成91110日から、丸20年。今回のブログは、1111日にはっちで開催された「詩人・村次郎 没後20周年に寄せて ~講演と朗読の集い~」のレポートです。

 

3部構成で、2時間40分という大イベント!会場内では写真などのパネル展示もあり、開演前や、開演後も楽しむことができました。

1部は、初代マリエント館長である山内輝雄さんによる講演。マリエント開設がきっかけで親交がはじまったという山内さんは、「いましか見られないものがあるからすぐ来てほしい」と村次郎に誘われ種差海岸に行くことが多くあったそう。そこにある自然や状態そのものを見せることでその人に考えさせる、という村次郎のスタイルを「言葉ではなく体でしめしていた」と語られました。誘われて行くと、毎回カツ丼をご馳走になったというエピソードも明かされ、村次郎のあたたかな人柄が伝わるおはなしでした。

2部は八戸聖ウルスラ学院高校放送委員会のみなさんによる朗読。きれいな発声と声質もあってか、テキストで読むよりもやわらかい印象を受けました。はじめてチャレンジしたという方言詩もむずかしいニュアンスをうまく表現しており、みずみずしく、情感ゆたかな朗読に、観客のみなさんも聴き入っているようでした。

3部は「八戸 詩の朗読と歌の会」によるステージ。村の詩の朗読のほか、自作の詩や、弾き語り演奏などもあり、バラエティ豊かなステージとなっていました。

 

村次郎の人柄に触れつつ、作品を朗読で味わい、そして村次郎を愛する人たちによるステージも見ることができた2時間40分は、あっという間に過ぎていきました。わたしも村次郎は好きで、たまに全集をぱらぱらめくりながら読んでいるので、今回のイベントはとても楽しいひとときでした。

(個人的おすすめは「マスゲーム」などの四行詩や、「春里」のような方言で書かれた詩。全集には収録されていますが、新刊書店ではなかなか見つからないと思うので、気になった方はお近くの図書館や古本屋さんなどご利用ください!)

来年もまた同じ時期に開催されるとのことだったので、これから楽しみです!

 

 

「詩人・村次郎 没後20年に寄せて ~講演と朗読の集い~」

日時:平成291111日(土)13:00~15:40
場所:八戸ポータルミュージアム はっち シアター2
プログラム:
13:00~13:55 第1部 
講演 「石田屋主人 石田實(村次郎)氏との出会いから」初代マリエント館長 山内輝雄さん
14:00~14:30 第2部 
「忘魚の歌」未収作品集の朗読 八戸聖ウルスラ学院高等学校放送委員会
14:40~15:40 第3
「八戸 詩の朗読と歌の会」による朗読
発表者:茂木典子さん、田茂順子さん、富沢知成さん、類家有二さん、久保仁さん、大庭れいじさん
主催:村次郎の会

 

 

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