作品の発表のしかた

 

3つの発表方法 賞への応募・出版社への持ち込み・自費出版

小説やエッセイ、詩、短歌などの作品を発表するには、賞への応募・出版社への持ち込み・自費出版と、大きく3つの方法があります。

ここではその3つの方法について簡単に解説いたします。

賞への応募

小説、エッセイ、俳句、詩など、国内にはさまざまなジャンルで公募企画があります。

賞を受賞すると、多くの人に見てもらえるきっかけになり、また、審査員に評価してもらうことで、自分の作品を客観的に判断してもらうこともできます。

募集中の公募を調べるには、専門の雑誌やウェブサイトなどを利用すると便利です。

出版社への持ち込み

作品の出版を企画として売り込む方法です。

持ち込みを受け付けていない出版社もあるので、問い合わせをしながら複数社にあたるのが一般的です。

企画として採用となれば、出版社のバックアップのもと、商業出版として書店などに流通します。

自費出版

発行にかかる費用を自分ですべて負担する方法です。

多くの人がイメージする紙での出版はもちろん、パソコンやタブレット、専用リーダーなどで読む電子書籍の出版も増えています。

誰に向けて発行するか、どこで発表(販売)したいか、どんな造本にしたいかなど、自分のイメージする「本」を実現させてくれる印刷所、デザイン会社、ウェブサービスなどを探すことも大切です。

本を販売したい場合は、紙の本であれば書店をはじめとする小売店や取次(本の問屋)に相談、電子出版であれば電子書籍の販売サイトを利用するなどし、メディアにとりあげられるように売り込むなど、自分で販売・販促の活動をする必要があります。

 

(「本のまちフリーペーパー ほんのわ2019」から抜粋)


 

自費出版の相談窓口・デーリー東北新聞社 出版部

新聞連載をまとめた単行本のほか、八戸圏域をとりあげた本などを多数出版しているデーリー東北新聞社の出版部では、自費出版の相談もすることができます。

ここでは同部の佐藤実生子さんに、自費出版の流れや、はじめて自費出版したい方が疑問に思うことをQ&Aでお伺いしました。

Q1.手書きの原稿でも持ち込み可能でしょうか?

A.可能です。ただし、実際に本を制作するときには入力料金が別途必要になります。

手書きの場合、原稿用紙の使用をおすすめします。全体の文字数をすぐ算出でき、本にした場合、どの程度のページ数になるか把握しやすくなります。

原稿には事前に何度も目を通し、完成度を高めておいてください。原本はお手元に残し、コピーしたものをお渡しください。

Q2.少ない部数でも本作りは可能でしょうか?

A.可能です。少部数にはオンデマンド印刷が適していて、大部数向けのオフセット印刷に比べて価格を低く抑えることができます。

印刷にも種類があり、本の内容(文字主体か写真主体か)や部数、用紙などによって適・不適、得意・不得意があります。

それぞれの印刷の特徴を理解した上で、自分にとって最適な方法を選ぶことが大切です。

Q3.校正をお願いすることは可能でしょうか?

A.可能です。誤植や誤字脱字の確認程度か、しっかり読み込んで文章表現や事実関係まで確認するかによって、料金が異なります。

そのため、どの程度の校正を必要とされているか、事前にお伺いします。

校正作業と併せ、他者の著作権や肖像権などを侵害していないかどうかもチェックし、必要があれば対応方法についてご助言します。

Q4.表紙や本文のデザインをお願いすることは可能でしょうか?

A.可能です。デザインの難易度によって料金が異なるため、事前にどのようなデザインをご希望かお伺いします。

既存のパターンの中からお選びいただくことも可能です。

イラストや図表を製作する場合は、料金が別途必要になります。

Q5.地元書店で販売をしたい場合、仲介などしてもらうことは可能でしょうか?

A.可能です。ただし、読者がお身内などに限定されるものや、さまざまな理由で流通にふさわしくないと思われる本は、仲介をお引き受けしない場合があります。

また、仲介したとしても、取り扱い可否を決めるのは書店側です。

「売れる要素が少ない」と判断され、取り扱っていただけないこともあり得ます。

自費出版のポイント

「自費出版は大変」「高いお金がかかる」と思われている方が多いと思います。

確かに簡単に作れるものではありませんが、自分の思いや感性がぎゅっと詰まった一冊が完成したときの喜びは格別です。

費用についても、さまざまな選択や工夫で低く抑えることができます。自費出版の大まかな流れは以下となります。

1)ご相談

2)お見積もり

3)編集・製作(組版)

4)校正

5)印刷・製本

6)納品

まず、自分が作りたい本を具体的にイメージしてください。「誰に」「何を」「どんな目的で」「どのように」伝えたいかを明確にすることで、おのずと目指すべき方向(執筆内容やデザイン、部数、配布方法など)も見えてきます。

大体の予算も決めておきましょう。本作りの過程で、印刷や製本方法、用紙など、いろいろと選んだり決めたりする場面がありますが、その際の大事な判断材料となります。

自費出版に関するお問い合わせ先:

デーリー東北新聞社

TEL:0178-44-5111(代表)

※代表受付から「出版部」に繋いでください。

(「本のまちフリーペーパー ほんのわ2020」から抜粋)

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