【アカデミック・トーク】各組の違いがよくわかる「えんぶり鑑賞」予習講座 ―烏帽子編・唄と口上編・フォーメーション(摺りの動きと隊形)編―

左写真(撮影 園田益男)仲町えんぶり組で畔止め太夫を演じる戸来元さん
右写真(本人提供)重地えんぶり組で藤九郎太夫を演じる戸来元さん
みちのく五大雪まつりに数えられ国重要無形民俗文化財に指定されている「八戸えんぶり」が始まる直前となる2月15日、
地元在住のえんぶり研究家で、大著『えんぶり私考』著者でもある戸来元さんを2年ぶりに再び講師にお招きして、ディープに解説していただきます。
今回は開催直前でもあるので、これからえんぶりを鑑賞するにあたっての予習講座として、
烏帽子の違い、唄や口上の違い、フォーメーション(摺りの動きと立ち位置)の違いという3つの観点からえんぶり各組の違いに着目し、
二組のえんぶり組で活動したことで比較する視座が唯一持っている、正に「違いのわかる」講師と一緒に、考察していきます。
<予告>
・烏帽子の違い編 : 房のある「ドーサイえんぶり」と房の無い「ながえんぶり」という違い以外で、烏帽子にはどのような違いがあるのか?
・唄と口上の違い編: 全ての組が唄い始めとなる「摺り初め」の最初の節が「正月」で共通であるのに対し、唄い終わりに当たる「止め唄」ではどうか?
入場(摺り込み)の口上
序盤(摺り初め)の出だし「正月」 〽 正月の 祝いに 松の葉を 手に持ちて 祝いなさる ものかな
中盤(中の摺り)の出だし「苗取り川」 〽 苗取り川の 中の瀬で 露をば 振り落とす 何故に とらない
袖は 濡れるし 取らない かいどり揚げて 取らないか
終盤(摺り納め)の出だし「大家の旦那様」 〽 大家の 旦那様 今盛る 四方の隅に 倉建てて 俵の 口を揃えて ウンテツテツと 積み納め
; 摺り納めの最後の節である「止め唄」は「朳摺りの藤九郎」の組と「門の曲師」の組とで大きく二つに分かれているのである。
・フォーメーション編:何人でのフォーメーションか? 3人型(藤九郎太夫、中の太夫、畔止め太夫) と 5人型
正面から見るとどのようなフォーメンションで動くのか? 逆三角形型 と 正三角形型
など
■アカデミックトーク 私の「えんぶり」考<第2弾> 各組の違いがよくわかる「えんぶり鑑賞」予習講座 ―烏帽子編・唄と口上編・フォーメーション(摺りの動きと隊形)編―
日時:令和8年2月15日(日)13:00〜15:00
場所:八戸ブックセンター 読書会ルーム
ゲスト:戸来元さん(えんぶり研究家。『えんぶり私考』著者)
入場料:無料
定員:20名
※定員になりしだい受付を終了させていただきます。
お申し込み方法:このページ株の専用フォームからお申し込みすることができます。
また、八戸ブックセンターのカウンター、電話(0178-20-8368)でもご予約を承っております。
◆ゲストプロフィール

戸来 元(へらい・はじめ)
えんぶり研究家。1948年八戸市生まれ。新井田小学校、大館中学校、県立八戸北高等学校(第一回生)、秋田大学鉱山学部卒業。奥多摩工業株式会社を経て、1976年八戸石灰鉱業株式会社(1981年からは住金鉱業株式会社、現在の八戸鉱山株式会社)入社後、1979~1989年「ドーサイえんぶり」の新井田仲町えんぶり組で畔止め太夫を演じ、在京勤務を隔て、1996~2013年の退職まで「御祝えんぶり(=ながえんぶり)」の新井田重地えんぶり組で藤九郎太夫ならびに音頭取りを演じ、約30年余えんぶり組で活動する。2013年より2年制の八戸鷗盟大学(第37期生)に入学し2年時の卒業研究テーマとして「えんぶり」を研究するよう提案しグループ班を結成。2014年グループの共同発表という形で卒業研究報告書「えんぶり研究」を提出。この報告書を基にして約10年かけ執筆をつづけ実地調査と資料を集めた集大成を2022年3月『えんぶり私考―文献研究と現地調査から―』として自費出版する。
他に、『写真アルバム 八戸・三戸の昭和』(いき出版)で、pp.198-201「えんぶり」を執筆。
「日本経済新聞」2023年1月4日朝刊文化欄に「えんぶり 北の新春告げる舞:青森・八戸と周辺に伝わる田楽、踊り手の経験生かし多様な実態を調査」を寄稿。
◆書誌情報

『えんぶり私考―文献研究と現地調査から―』
伝説に依拠した歴史を見直しえんぶりの真実に迫る
起源、伝播ルート、変遷…
太夫 経験のある 著者 が独自の視点で考察
古いえんぶりについて、「伝説」としての歴史しか語られていなことに疑問を抱いていた著者。
八戸市鷗盟大学の同期と共に取り組んだ卒業研究を基に、さらに地道に資料収集や調査・研究を重ね 、太夫経験者ならではの視点が光る、類のない一冊を作り上げた。
考察のための材料としたのは、 江戸時代の日記類や郷土誌・史等 のえんぶり関連記述部のほか、各組の烏帽子や保有唄。
また、現地で聞き取り調査も実施し、それらから見えてくる各組の歴史や地域的特徴を通して、えんぶり起源や伝播ルート、芸能としての変遷の過程に迫った。
口伝により受け継がれてきたえんぶりは資料が乏しい上、今後の調査は、昔のことを知る人が少なくなるため一層難しくなると予想される。
本書の記録は、 現在のみならず、将来におけるえんぶりの保存継承活動や研究に役立つものになるに違いない 。
青森~岩手 各組の烏帽子写真や唄も収録
えんぶり保存継承へ貴重な記録
(以上「えんぶり私考」ちらしより)
著者・発行者:戸来 元
刊行日:2022年03月18日
ISBN:なし
お申し込みフォーム
(※お申し込みイベント名の部分に「2/15えんぶり予習講座」とご記入ください。)












