【ギャラリー展】太田泰友ブックアート展 背を見て育つ
会期終了いたしました。みなさまのご来場誠にありがとうございました。
このたび、八戸ブックセンターでは、太田泰友ブックアート展を開催いたします。
近年、電子書籍の普及が進むにつれ、紙の本が持つ特徴について意識的に考える機会が増えました。ブックアートは、そんな紙の本が持つ特徴を際立たせ、アート作品として昇華させたものだと言えます。そんな作品の数々は、本の新しい可能性や本の未来を切り拓く一つのきっかけを示してくれることでしょう。
太田泰友さんは、日本人初のブックアートにおけるドイツの最高学位マイスターシューラー号を取得し、これまでドイツをはじめとしたヨーロッパで作品の制作・発表を行ってきました。一昨年、活動の拠点を日本に移したばかりの新進気鋭のアーティストによる作品をぜひゆっくりとご覧ください。
Artist Voice(太田泰友さんから)
一枚の紙があっても、それは紙でしかなく、私はそれを<本>だと認識しません。複数枚の紙が重なっていても、まだそれは紙の重なりであり、<本>ではありません。紙を折ってできた折丁が複数積み重なった状態で、折られた部分の積み重なりを見たときに、私はそれをはじめて<本>だと認識します。どうやら<背>によって<本>という物体を捉えているようです。書店で本を選ぶときも、図書館で大量の本の中から目的の本を探し出すときも、自分の部屋の本棚を眺めるときも、他人の本棚の様子を見るときも、本の<背>から情報を読み取り、そこに見えるもの以上のことを想像します。自分の人生に大きな影響を与えた本も、その中身を読んだ時間よりも、その<背>の姿を見た時間の方が長いかもしれません。そんなことを考えて新しく制作した作品と、これまでドイツを拠点に制作してきた作品が、ここに集います。皆様それぞれが「本とは何か」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
■ギャラリー展「太田泰友ブックアート展 背を見て育つ」
期間:平成31年2月9日(土)~4月21日(日)
場所:八戸ブックセンター ギャラリー
入場料:無料
主催:八戸ブックセンター
■ギャラリー展オープニングイベント ※一部内容変更しました(2/6更新)イベントは終了しました。
展示監修者である太田泰友さんに作品を解説していただくイベントです。
日時:平成31年2月9日(土) 14:00~15:30
※当日は閉館時間まで太田さんが在廊している予定です。
場所:八戸ブックセンター
ゲスト:太田泰友さん
入場料:無料
定員:20名
※定員になりしだい受付を終了させていただきます。
申込:このページ下部の専用フォームからお申し込みすることができます。また、八戸ブックセンターのカウンター、電話(0178-20-8368)でもご予約を承っております。
■ギャラリー展クロージングイベント
太田泰友さんと内沼晋太郎さんをお招きしたトークイベントです。太田さんがブックアーティストになったきっかけや、作品制作に関することなどをおはなしいただきます。
日時:平成31年4月21日(日) 15:00~16:30
場所:八戸ブックセンター
ゲスト:太田泰友さん、内沼晋太郎さん(聞き手)
入場料:無料(ワンドリンク制)
定員:20名
※定員になりしだい受付を終了させていただきます。
申込:このページ下部の専用フォームからお申し込みすることができます。また、八戸ブックセンターのカウンター、電話(0178-20-8368)でもご予約を承っております。
◆太田泰友プロフィール
1988年生まれ、山梨県出身。ブック・アーティスト。OTAブックアート代表。2017年、ブルグ・ギービヒェンシュタイン芸術大学(ドイツ、ハレ)ザビーネ・ゴルデ教授のもと、ブックアートにおけるドイツの最高学位マイスターシューラー号を取得。同年、ブックアートを追求・発信する拠点として、東京にOTAブックアートを設立。ドイツ国立図書館などヨーロッパやアメリカを中心に多くの作品をパブリック・コレクションとして収蔵している。2016年度、ポーラ美術振興財団在外研究員(ドイツ)。